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同社の株主資本利益率は高く、成長力のある産業に属しているが、競争相手は一社しかない。
経営は、金利リスクを低くすることに留意し、モーゲージ申請者の信用状態を入念に調べることによって、信用リスクの回避に努めている09 以後の数年間、Fは、一O%台半ばの利益成長を達成できる。
というのが経営陣の信条であった。
Fは、例の二段階還元法を使って最上の評価が出る企業の一つである。
として、一九九一年の利益五億五五OO万ドルの還元値を計算すると、九二年の価値は三二O億ドルになる。
第一段階の成長率を二一%とすると二五O億ドル、一O%だと一二O億ドル、七%の場合は一七O億ドルになる。
七%は、経営が予測する成長率の半分である。
Pの買値は、この最低率による還元値に比べても五七%も下値だった。
なぜ当時の株価が、それほど割安だったのだろうか。
たぶん投資家は、同社の利益成長は難しいと考えたのだろう。
あるいは、経営がモーゲージの保有を増やして金利リスクが大きくなるとか、引き受けの際の条件を緩めて信用リスクが上がる事態になる、ことなどを恐れてのことかもしれない。
しかし、こうした疑いを晴らす証拠はなかった。
たぶん、同社株がすでに大幅に値上がりしていたからかもしれない。
一九九一年に一八二%上がったので、投資家はもう上値はないと見たのだろうか。
理由はどうであれ、Fの一九九二年の株価が割安であったことは事実である。
利益の成長率をGNPの平均成長率と同じ四%としても、同社の価値は三億ドルの計算になる。
一九八九年から九二年までの四年間に、Fが上げた利益は二O億二八OO万ドルになった。
普通株、優先株への配当後の留保利益は一五億三九OO万ドル。
この間、時価総額は四O億三三OO万ドルから、八七億二三OO万ドルに増加した。
留保利益一ドルについて、時価総額は三-O四ドルの割合で増額したことになる。
Fは、変わった経緯をたどっているが、その準政府機関的な立場は多くの投資家を混乱させてきた。
S&Lだけが非公開の優先株を保有していた状態から、公開会社へと衣替えしたことも、わかりにくかった。
Pは、この混迷のなかを見通していた。
早い時期に、傘下のU杜がFの株を保有していたという利点はあったが、その利点は、それを通じて情報が入ったということだけで、それも時間を割いて経営内容をよく調べさえすれば誰にでも得られる類いのものだった。
Pは、「投資の大きなチャンスはいずれ巡ってくるものだ。
優れた企業が、異常な状況に固まれて、株式が誤って評価されるときがある」と書いている。
Fは通常とは変わった株だったため、市場は評価を間違えていた。
同社を調べ、その経営内容、経済的な立場を理解した投資家は、努力が報われたのである。
(G社)は、英国第二位、輸出では第四位、利益の額では同業のなかで世界一の、特級ブランドのアルコール欽料の生産・卸・版売を行なう国際企業である。
四四カ国で生産、二二0カ国以上で販売されている。
同社の有名ブランドに、スタウトでは世界一で同社ビールの四O%を占めているG・スタウトがある。
そのほかに、ハープ・ラガー、クルツカンポ・ラガー、スミスウイクス・エール、カリバーなどがある。
同社はヨーロッパ、アイルランド、アフリカと米国、そしてアジア・パシフィックの四つの営業地域に分かれて運営されている。
一九九二年の売上げは四三億六OOO万ポンド、営業利益は七億九五OO万ポンドで、営業利益の一五%が英国、一九%が米国、二O%がアジア・パシフィック、二九%がヨーロッパ、そして一七%がその他の世界各地からである。
K杜は、Pにとって初めての外国企業に対する大量投資だった。
しかし、同社はKやJと同じタイプの会社だ、とPは言う。
この二社との経験があるので、同社についても違和感はないようだ。
も、利益の大部分は同社と同様に海外業務から上げている。
「たしかに、どこで利益を上げるかという意味では、大陸から大陸へと、い類似性を示している」とPは説明している。
しかし、彼はこの二社の飲料を混同はしていないと付け加えた。
彼の好みは、やはりチェリー・コークである。
もっとも、投資家にとっては、両社の類似性には驚くほどのものがある。
両社とも飲物を売る。
一方は世界一のアルコールなしの飲料、一方は、世界一のスコッチ・ウイスキーと、ジン・アルコール飲料を売る。
両社とも、自国の市場はすでに成熟期に達しているので、収益を伸ばすには、新規に発展途上国に投資することに一番のチャンスがあると考えている。
最後に、両社の飲物は、世界中に知られていて、高く評価されているブランド名を持っている。
これらは特性ある製品だから、世界中で売上げが量的に伸びるだけでなく、価格設定に裁量が利くので、平均を超えて利益が伸ぴる可能性が広がっている。
KとJも、ともに米国に本拠を置いてはいてKとGは強人々が次第に飲まなくなってきているときに、アルコール飲料をつくる会社の長期の見通しが、れほど良好とは不思議である。
米国では、酒精度の高い飲料(洋酒)の消費量は、ほとんど毎年三%程度減少している。
世界の消費も同様に減っている。
一九九一年、Pが初めてG株を買った年、アルコール飲料の売上げは、自由世界で一%減少し、五億二五OO万ケース予」になった。
しかし、G杜のCEO、Aは一九九一年に、「どのビジネスでも、チャンスがあるかどうかを見るのに消費量はよい指標とは言えない」と述べている。
洋酒業界は、米国、英国や北欧諸国のような成熟した市場では、消費量が落ちてきていることを認めている。
そこで、彼らは消費量を減らしている顧客に、よい酒、高い酒を飲むように勧めるようになった。
このやり口はかトレーディング・アップ、格上げγと呼ばれている。
洋酒業界の世界的なマーケティングのメッセージはかよい酒は、よい生活の一部。
である。
このメッセージは、成熟した市場だけでなく、発展途上国の市場までも含んで、世界中に広められている。
洋酒によって得られている膨張を続ける利益。
これは、発展途上国の巨大な市場に対して実施された高度のマーケティング手法の副産物であった。
「Gはステータス・シンボルとして洋酒を売る、という驚くべき能力を持ち合わせていた。
値段が高いほど、ステータスが上がるということだ」この戦略がうまくいかない唯一の市場が米国で、不況のために消費者は高価な特級ブランドを見限って、。
お徳用。
クラスを選ばなければならなくなった。
しかし業界通は、煙草と違って酒類の購入は周期的なもので、毎日買う煙草と違って値段の影響はそれほど決定的なものではないとして、この購買パターンは長くは続かないと見ている。
洋酒業界は、他の消費財製造業の企業よりはるかに早く、三つの重要な考え方をつかんでいた。
第一は、彼らが持つ世界的なブランドが非常な高収益をもたらすということだ。
Jは、年間五億ドルの営業利益を上げている。
ブランド名が確立している製品は、時とともに価値が高まる傾向があり、新しいブランドを立ち上げるのはほとんど不可能と見られるほどである。
新しい洋酒のブランドが市場に浸透した最後の例としては、一九八O年のかベイリーズ・オリジナル・アイリッシュ・クリーム。
があるだけだという。
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